いたずらな風に誘われるまま
久しぶりに訪れたこの街
いつも君が待ってたあの店の
窓際の席には 誰もいない
仕事を終え駆けつける僕に
お疲れさまと微笑む君は
あなたを待ちながら折っていたのと
たくさんの折鶴 手で隠した
そんな君が愛しくて
頭を撫でる僕に
子供扱いしないでと笑う
君の手の中 握り締められた折鶴
いつもの喧嘩だと思ってた
君がいなくなるなんて
「もういい」と小さく呟いて
雨の中 飛び出していったね
君の後追って駆け出す僕は
傘も持たずに夢中で走った
無理やり振り向かせた君の目には
大きな雫がこぼれていた
涙なんかじゃないから
雨に濡れただけだと
強がる君の手から落ちてく
アスファルトの上 濡れてしぼんでく折鶴
待たせすぎた僕の我侭と
待ちくたびれた君の哀しみと
雨が流してくれたらよかったのに
忘れ去られてゆく 折鶴のように
(2004年 作詞)
作編曲・演奏・歌 keychan
Cover photo by 防腐剤
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